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SQFガイダンス文書:承認済みサプライヤープログラム

この記事は、SQFI ホームページにある Edition 9 Guidance Documents を参考に作成しており ます。(https://www.sqfi.com/resource-center/sqf-guidance-tip-sheets-and-checklists/



この記事では、SQF第9版のガイダンス文書18項目の1つ

今回で4項目目となる「承認済みサプライヤープログラム」について解説しています。


不明点、質問などありましたらお気軽にお問い合わせ下さい。


適用されるコードの要求事項

1、2.3.4.1 – 2.3.4.6

2、2.3.3.1 – 2.3.3.3

3、2.3.2.1 – 2.3.2.7


概要

承認済みサプライヤーとは、リスク評価に基づいてサイトから評価および承認されたサプライヤーを指します。供給する商品やサービスに関して食品安全上、品質上の要求事項を満たしている必要があります。また、2.7.2の要求事項で食品偽装がありますが、脆弱性評価する際もサプライヤーのリスク評価は関連づけられてきます。


5つのポイント

この要求事項のポイントを5つ、下記に記載します。


2.3.2仕様書(原材料・包装材・最終製品・サービス)と関連項目

サプライヤーを選定する上で、サイト(自社)が購入したいものを明確にします。それが2.3.2で示される仕様書となります。その仕様書に書かれているものが自社基準になります。

更に、サプライヤーが提供する原材料やサービス等を契約前にこのサイトの仕様(基準)と照らし合わせ、サプライヤーの評価を行っていきます。


リスク評価

仕入れたい原材料や包装材、最終製品、サービスが食品安全上・品質上どのようなリスクがありどのような管理方法が必要なのか、リスク評価を行います。リスク評価にはハザード分析を行うことでリスクが明確になります。更にサイトでサプライヤーに対するリスク評価も行い、総合的なリスクレベルを根拠として、このプログラムを作成していきます。


〈リスク評価項目の一例〉

■原材料、包装材、最終製品、サービス

・取扱う原材料は高リスクなのか、低リスクなのか?

・輸送段階で形が壊れやすい、破損しやすいものか?

・製品への添付調味料は自社製品に直接触れるものなのか?

・原材料の原産国は?

・メンテナンス時にどのエリア(例:清潔区)で行われるか?使用薬剤などあるのか?


■サプライヤー

・業界での位置付けや信頼性※

・倫理的側面※

・食品安全に対する取り組み

※これらは取引を始めなければ分かりづらい事もあるかもしれませんが、初回評価時のわかる範囲で、という意味です。


原材料の検証

原材料の検証には、適合証明書、分析証明書、またはサンプリングや試験が含まれます。検証頻度もどれくらいで行うかはサイトがリスク評価を元に決定します。この原材料の検証を決まった頻度でサイトが行うことは、食品偽装軽減計画にも関連づけられます。


緊急時の未承認サプライヤーからの調達

現在、日々変わる世界情勢を通して食料事情が大きく変わってきています。安定供給が難しい状況も既に発生しており、緊急時に未承認サプライヤーから調達せざる負えない状況が出てきます。食品安全を維持するためにもこの場合の手順を明確に文書化します。


サプライヤー監査の実施

上記②で行ったリスク評価を元に、サプライヤーへの監査が必要な場合は監査技法のトレーニングを受けた担当者が実施します。(もちろん、トレーニング記録も残しましょう。)リスク評価を元に適用規制、食品安全要求事項をベースに実施します。

皆様も取引先(販売先)から二者監査を受ける場合があるのではないでしょうか?その際の監査内容も参考にすると良いでしょう。



上記5つのポイントもふまえ、規程、手順などを作成し必ず文書化します。規程や手順には下記の内容を主に盛り込みます。


・責任者

・リスク評価内容

・サプライヤー評価・承認方法(頻度、担当者、承認者含む)

・サプライヤーの再評価・承認方法、(頻度、担当者、承認者含む)

・受入工程の手順(基準、担当者、頻度含む)  

・仕様を満たさなかった場合の対応手順

・緊急時の未承認サプライヤーからの調達手順(基準、責任者、承認者なども含める) 

など



サプライヤーの再評価を行う際は、社内で共有できるサプライヤー情報も重要になるため、食品安全チームに購買担当者が入っていなければぜひ参加していただきたいです。

契約製造業者の記事でも書きましたが、サプライヤーとの日頃のコミュニケーションを大切にし、それぞれが食品フードチェーンの中で“一つ先”へ安全・安心の食品を届けること心がけましょう。

 

ここまで読み進めていただきありがとうございます。

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